スウェーデンのこどもの情景 ブックフェア
    開催期間 : 2002年3月14日(木)〜5月5日(日)
     イベント  : 「長くつ下のピッピ」絵画展
             “ お茶の時間 ” ・・・ 3月30日(土)・4月16日(土)・5月3日(金)

     その他  : リーフレット発行 
                                     ※このイベントは終了しました

フェア概要

 スウェーデンの子どもと、そのまわりの人々との関わり
を表現する名手として、このフェアではアストリッド・リン
ドグレーン
マリア・グリーペウルフ・スタルクをとり
あげました。いずれもスウェーデンを代表する作家で、
日本でも数多く出版されています。
 フェア期間中は、数名の作家・イラストレーターによる
競作で「長くつ下のピッピ」絵画展を開催し、幾人もの
個性的なピッピの姿がギャラリーの壁面を彩りました。
 
リーフレットには、3作家の著作リストと、4人の翻訳家
の方々へのインタビューを掲載しました。

リーフレット紹介

           ―石井登志子さんに聞きました
 
Q.どうしてスウェーデンの児童文学を翻訳しようと思われたのですか?
A.スウェーデン語が好きだからでしょうか。
  スウェーデン語を学んでいる時、子どもたちもちょうど学校や幼稚園で本や絵本を読んでもらって
  いたので、どんどん児童書にはまっていきました。

  エルサ・ベスコフの絵本や、リンドグレーンの作品などは、当時(1970年代)も今も、子どもたち
  に人気があり、リンドグレーンさんが94歳で亡くなられましたが、「おもしろ荘の子どもたち」「川
  のほとりのおもしろ荘」などを約した後、彼女にお目にかかることができました。
  作品のすばらしさと同じほどすばらしい方でした。(1994年に)
  どうしてという質問には、やはり、いい作品がたくさんあるから。とお答えいたします。

 
Q.スウェーデンでお好きな場所や、翻訳された作品ゆかりの地がございましたら、
  教えて下さい。
A.Oland(エーランド)は、偕成社刊“いたずらアントン”シリーズ『チビ台風アントンがやってきた』
  『がんこおじいちゃんとこりないアントン』 『アントンは菓子食い怪じゅう』の舞台となったところ
  です。
  バルト海に浮かぶエーランド島。本土とは6kmあまりの橋でむすばれています。空が広く、夏は
  花も多く、美しい島です。石灰岩でできた元は立派な城が廃墟となって残っており、夏にはコン
  サートがひらかれたりするそうです。その廃墟がとても印象的で、すばらしいのです。

 
Q.翻訳する上で日頃から心がけていること、注意していること等ございましたら教えて下さい。
A.スウェーデンの自然、人々などを心に描きながら。
 
                ―石井登志子さんプロフィール―
       
 1944年生まれ。同志社大学英文科卒業。スウェーデンのルンド大学でスウェーデン語を学ぶ。
          ベスコフやリンドグレーンの作品など、北欧の文学作品を多数翻訳。『おもしろ荘のリサベット』(岩波書店)、
          『夕明かりの国』(徳間書店)、『おりこうなアニカ』(福音館書店)など訳書多数。京都市在住。

             ―オスターグレン晴子さんに聞きました―
 
Q.どうしてスウェーデンの児童文学を翻訳しようと思われたのですか?
A.直接のきっかけは、たぶん東京から福島に引越したことです。当時はパソコンもそんなに普及
  していませんでしたし、それまでしていた通訳や翻訳の仕事を続けることが難しくなったときに、
  頼まれてスウェーデン語のノンフィクションのリーディングをして(児童書ではありませんでしたが)
  「こんな仕事もあるんだ!」と思ったこと。
  もうひとつは、まだ東京在住中に、1歳にもならない長女と一緒に、ある「小さな図書館」に通う
  ようになって、こどもの本の世界にすっかりひきこまれたこと。そこで知り合ったこどもたちが、
  うちにあったスウェーデン語の絵本に興味しんしんで「どんなお話なの?」と聞いたことから、
  訳しながら読んで聞かせるようになりました。
  そのなかの一冊を思いきって出版社に送ったのが、『おばけやしきへようこそ』です。

 
Q.スウェーデンでお好きな場所や、翻訳された作品ゆかりの地がございましたら、
  教えて下さい。
A.ストックホルム! こじんまりしているから街のなかはだいたいどこへでも歩いていけるし、古い
  たてものがいっぱいあって、実際そこに住んだり働く人がいて、水があって、緑があって、寒い冬
  には湖を歩いて渡る楽しみもあるし、大好きな犬がたくさんいる・・・。
  フェリーに乗って移動するのもストックホルムならではです。
  アストリッド・リンドグレーンのスモーランド。わたしのイメージする森は、ストックホルムで犬を
  連れて散歩するちょっぴり暗い森や、夏を過ごすヘルシングランドの高い岩と針葉樹の森なの
  ですが、昨年歩き回ったスモーランドの森は明るく開放的な印象を受けました。
  ぜひまた行きたいです。

 
Q.翻訳する上で日頃から心がけていること、注意していること等ございましたら教えて下さい。
A.その作品が持っているスタイルをなるべくこわさないこと。難しいですけど。
 
              ―オスターグレン晴子さんプロフィール―
         兵庫県生まれ。1982年ドイツのマールブルク大学でスウェーデン語を学び、翌年から交換留学生として
          スウェーデンのリンショーピング大学に学ぶ。新聞社勤務の後、フリーで翻訳と通訳の仕事に携わる。
          訳書に『ゴールデンハート』、『メッテくん、くもり★あらし★のち晴れ!』(偕成社)、『ムーやんメーやんの
          けったいなおそうじ』 『チャロとライオン』(文化出版局)など。ストックホルム在住。

                ―菱木晃子さんに聞きました―
 
Q.どうしてスウェーデン語の児童書を翻訳しようと思われたのですか?
A.スウェーデンの絵本との出会いは、幼稚園の頃に見たベスコフの原書が最初です。
  当時、スウェーデンに留学していた父が送ってくれたものです。小学生の頃には、岩波から出て
  いるリンドグレーンの作品をよく読みました。
  20歳の夏(1981年)に初めてスウェーデンを訪れたとき、本屋さんに入ったら、児童書売り場に
  子どものとき親しんだ本が並んでいました。まるで懐かしい友だちに会ったような気分でした。
  そのほかにも、当時はまだ日本では知られていない、作家や画家の作品がたくさんありました。
  そのときに、こうした本を翻訳できたら面白いだろうなと思ったのが、翻訳を始めたきっかけです。

 
Q.スウェーデンでお好きな場所や、翻訳された作品ゆかりの地がございましたら、
  教えて下さい。
A.翻訳するときは、とくにリアリズムの作品では、舞台になっている土地を頭に置いています。
  スウェーデンは南から北までほとんど旅行しているので、わりと地理には詳しいんですよ。
  もちろんストックホルムの細かい通りの名前などは、地図でとことん調べますけど。
  「ゆかりの地」ということで言えば、ウプサラ、ストックホルムとその近郊ということになりますね。

 
Q.翻訳する上で日頃から心がけていること、注意していること等ございましたら教えてください。
A.原文をよく読むこと、わからないことは徹底的に調べること、訳文は必ず(どんなに長い作品でも)
  声に出して読むこと、そして気乗りのしない作品は訳さないこと。
 
                ―菱木晃子さんのプロフィール―
        1960年、東京に生まれる。慶應義塾大学卒業後、スウェーデンのウプサラでスウェーデン語を学ぶ。
         現在スウェーデンを中心に北欧児童図書の翻訳、紹介に活躍。ウルフ・スタルクの作品を多数翻訳している。
         (小峰書店・あすなろ書房・ほるぷ出版・BL出版など。)他に『ぼうしのおうち』 『バレエをおどりたかった馬』
         (福音館書店)、『泣かないでくまくん』 『冬の入り江』(徳間書店)などがある。横浜市在住。

(※このプロフィールは2002年3月当時のものです。)

(※このプロフィールは2002年3月当時のものです。)

(※このプロフィールは2002年3月当時のものです。)